
移住すると決めてから、最初に遭遇するのが就職問題です。これが国内での地方移住だったら、移住してからのんびり探すこともできますが、海外の場合は就労VISAが必要になってくるので、後回しにはできません。
私たちがインド行きを決意したときに、まず一番にしたのは就職先を探すことでした。でも、「そもそもインドでの仕事ってどうやって見つけるんだろう?」っていう状態。
そう、仕事の見つけ方も知らないうちから「行く」という決断だけはしていたんですね。普通は逆ですかね?(笑)
目次
海外就職には転職エージェントと英語が重要!

まず取り掛かったのがインターネットを使ったリサーチです。インド就職に関するサイトをひたすら調べて、どんなことが必要か、どんな風に探すのがいいのかを確認しました。
やはり、独自に人材募集をしている企業はまだまだ少なく、転職エージェントを活用するのが一番の近道だとすぐに気付きました。ただ、募集案件を見ていると一つの問題点が浮き彫りに…。
最初は、ゆきたんだけが働くつもりでいたのですが、インドでの就業には英語力が必須…英語力0のゆきたんだけだと、このままでは仕事がなかなか決まらない可能性が高い!ということで、急遽もにゃみも就活に参戦することになりました。
もにゃみも英語力はへなちょこですが、意思の疎通くらいはできるはず!できるかも?できていてほしい…
2016年9月6日 就活開始!

少しでも就業のチャンスを増やすために、もにゃみとゆきたんは二人揃ってインドに営業所を持っている転職エージェントに片っ端から登録しました。

まず必要なのは履歴書と職務経歴書です。実をいうともにゃみ、これが人生初の就職活動です。今はオンライン上で履歴書や職務経歴書を作ってPDFファイルにしてくれる便利なサイトがたくさんあるので、それを活用して一日で立派な経歴書を作り上げました!
ただし!「履歴書を企業に出すときには住所等を伏せる必要があるので、Wordで提出して欲しい」といわれることがあります。PDFとWord、どちらのフォーマットでも対応できるようにしましょう。

もにゃみが一人でホクホクしていたその頃、ゆきたんは職務経歴書を作るのに大苦戦していました。ゆきたんのプロフィールを読んでもらえばお分かりかと思いますが、なんせ転職歴が多い!これをうまくポジティブな方向に受け取ってもらうためには、ちょっと書き方を考えなくてはなりません。
ここで、読み書き大好き日本語おたくのもにゃみの出番です!ゆきたんにインタビューをして、その内容を元に壮大な経歴書を書き上げましたよ。いやね、ホント事実しか書いてないんですよ。でも、見せ方が違うだけで印象も大きく変わりますからね。
このときに、ゆきたんから「職務経歴書の代筆屋さんになったら?」と言われたのも、いい思い出です(笑)
2016年9月15日 就活開始 9日目

提出した書類を元に転職エージェントの担当さんとSkypeで面談をします。「画面越しに話している相手は今インドにいる!」と思うだけで、既にテンションが上がりまくります。
ここで、詳しい希望や現在の状況、能力の聞き取り調査があり、一番の難関「英語能力チェック」が待ち構えています。何と言ってもこれが緊張するんですよね~。
インド人スタッフが現れて、英語で簡単な自己紹介と会話をおこないます。もにゃみは中学生レベルの英語でなんとかかんとか頑張ります。ボキャブラリーは少ないし、文法もめちゃくちゃ。
でも、伝えようという想いと、インドが好きだという熱意は伝わったようです。日常会話での意思疎通が可能なレベルと判断され、「伝えようという気持ちがあるので、飛び込んじゃえば上達も早いはず」というにこやかなプレッシャーと共に、おすすめ求人をズラッと頂きました。
そして、自他共に認める英語力0のゆきたんの挑戦は…

の一言と満面の笑顔で終了しました…ちーん。
それでも、「それはとても重要な情報だわ!」と返事してくれた担当者さんを褒め称えたい!!
そして、最初からできないことが分かっていて、それでも果敢に挑戦したゆきたんを心の底からリスペクトします!!
ゆきたんが提示されたのは、いくつかの営業職と、経験が生かせてなおかつ英語がほとんど必要ない和食屋さんのマネージャー職でした。
そして、ソッコーで和食屋さんの書類選考を通過したゆきたん。「東京まで面接に来てください」と言われたのですが…条件をよく見ると勤務時間がお昼頃から深夜まで。
「せっかくインドまで移住して、子どもたちとまったく一緒に過ごせない仕事なんてしたくない!」と、丁重にお断りしました。
なかなかいい仕事が見つからず、ハローワークや独自で募集している企業も必死に探すゆきたん。このときが精神的に一番キツかった時期でした。
もにゃみはというと、各エージェントから紹介されたお仕事の中で、土日出勤が無いもの、勤務時間が短いものを中心にどんどん応募していきました。ほとんどが営業職でしたが、目的は移住なので、仕事内容にはそこまでこだわりませんでした。
そして、続々と書類通過の報せが届き、Skype面接の段取りへと移り始めた頃。日系企業ではなく、「インド企業に書類を出したいから英文レジュメ(履歴書と職務経歴書が一体化したようなもの)を提出してください」という恐ろしいリクエストが…

それ、本気で無茶ぶりですから!!
インド行きを決意してから、毎日家族みんなで小学生用の英検のテキストとCDでお勉強してますけどね?小学生は履歴書なんて書きませんから!
どうすんの、これ。
助けてー! Google先生ー!!
…あった。 あった! あったよ、ママン!!
インターネットって本当に偉大です。英文レジュメの書き方から、代筆屋さんまで、なんでも出てくるよ!でも、書き方をじっくり読み込んでも、自分では書ける気がさっぱりしないけどね!
はい、代筆屋さんにお願いしましたよ。ここね、投資すべきとこ。ちょっとお高かったけど。
2016年9月23日 就活開始 17日目

もにゃみとゆきたんがお願いしたのは、価格が良心的で、短い納期でも対応してくれる「レジュメ東京」さん。
実際にお願いした時の内容がこちらです。
レジュメ東京
http://www.resumetokyo.com/++++++++++++++++++++++++++
Regular Plan (R1)
++++++++++++++++++++++++++
英文レジュメの作成サービス-R1 A4用紙の1.0枚:特急 11,000円
* 容量割増(R1): 4,000円お客様がご利用になるR1のサービスに合わせ、当方の専門担当者の判断で英文レジュメ作成に必要になる重要な内容を簡潔にまとめ、1ページ以内の効果的な英文レジュメを仕上げます。
簡潔にまとめた場合、和文原稿の一部を英文原稿に記載できなくなる場合がありますので予めご了承ください。* 事務処理費: 450円
特急サービスで入金確認日より1日以内に納品手配できます。
++++++++++++++++++++++++++
合計: 15,450円
++++++++++++++++++++++++++
特急で仕上げてもらった英文レジュメ(業者さん:作)を、堂々と提出して、もにゃみ自身はそれを解読するのに必死でした。
絶対に面接のとき英語で経歴とか喋らなきゃでしょ?だから、レジュメにどういう風に書かれていて、どんな表現をするものなのかを真剣に読み込みました。
そして、最初に面接を受けることになったのが日系企業を相手にお仕事しているインド企業!やっぱり英語面接じゃん!!
2016年9月28日 就活開始 22日目

不安がるもにゃみのために、エージェントの担当さんが事前に模擬面接をしてくれます。そこで、もにゃみもまさかの名言「I am a Japanese!!」を繰り出してしまいました!!当然ソッコー指摘されて直されましたけども…

はい、すみませんでした。出直してきます。
その後はアドバイス通りにいろいろと修正を加え、カンペまで用意して本番に臨みました。
2016年9月30日 就活開始 24日目


電話越しに日本語聴き取るのも苦手なのに、電波の不安定なPC越しに英語ー!!
どーしよー!!
プチパニックなもにゃみに、社長はマフィアのような笑顔で

と呪文のように唱え続けます。そしてようやく話し始めたところで、画面がプチッ…切れたがな。
すると、今度は携帯電話にインドからの着信が。「PCの回線が不安定だから電話で話そう」と社長。

ホントによく聴き取れないけど、おっけーおっけー!
ひたすら「おっけーおっけー」の呪文を返し続けるもにゃみ。
面接に集中できるようにと、このとき、ゆきたんは子どもたちを連れて出掛けてくれていました。こんな無様な姿を見られなくてよかった~。
せっかく(珍しいことに)身だしなみを整えて臨んだにも関わらず、面接は映像カット!最終的には部屋の中を熊のようにのしのしうろうろと歩き回りながら喋りつづけました。
といっても8割がた「おっけーおっけー」ですけど。
もにゃみの記憶に残っているのは、カンペの内容以外では「おっけーおっけー」と「I want to work with you(あなたと働きたいです)」って言ったくらいという、ひどい面接でした。
もうね、ただただ脇汗がヤバかった。ゆきたんに見られてなくて本当によかった!
そんな大惨事のなかでも、インド人社長が「あなたのアイデアを生かして、好きなことをしてくれたらいいよ」と言ってくれたのがとても印象的で、「日系企業だったらとても聞けないセリフだろうなぁ。ここで働きたいなぁ」と思ったのです。
そして…
2016年10月6日 就活開始 30日目


なぜか内定貰った~!!
形式的な2次面接はありましたが、ほぼ条件と渡航時期の摺合せのみでした。
おーまいがっ!
こうして最速1ヶ月で、無事にインド行きのチケットを手にしたのでした。
今思えば、あのときの「なんとしても決めてやる!」というエネルギーはとんでもないものでした。ここで燃え尽きそうになるのをグッとこらえて、更にここから最短1ヶ月での引っ越し準備に入るのですが、そのお話はまた別の機会に。
まずは動き出そう!


もにゃみは最初から目標を1ヶ月に定めていました。そして、その目標に向かってがむしゃらに進むことで、いつの間にか達成していたのです。
実は面接を受けたのは2社だけ。1社目も内定を頂きましたが、とてもじゃないけど家族を養える条件ではなかったので辞退しました。ほかにも面接が何件か控えていましたが、直観で2社目のインド企業に決めてしまいました。
とにかく必要なのは、目標を決めて動いてみることです!インドは常に人材を必要としています。ちょっとくらい英語ができなくても、華々しい経歴がなくても、あなたが活躍できる職場がきっと見付かります。
この記事が少しでもあなたの自信に繋がりますように!
インド就職の味方!転職サイト・エージェントまとめ

JACリクルートメント

何と言っても、もにゃみが一番お世話になったのがJACです。
企業担当と候補者担当で分業するエージェントが多い中で、JACは全ての営業さんが、企業の採用担当者の希望も、候補者の就業先の希望も把握しているので、最適なマッチングをしてくれます。
担当者さんの熱意と、きめ細やかなフォローのおかげで、無事に内定Get!その後のVISA申請必要書類のやり取り、インド入りしてから就業の段取りまで、非常にお世話になりました。
RGF
https://www.rgf-hragent.asia/india

リクルートグループのなかでも、海外就職に特化したエージェントです。
登録時にインド生活の手引きをPDFファイルで送ってくれるので、それを読んでワクワクしたりドキドキしたりしながら就活準備をしました。
パソナ
http://www.pasona.in/japanese/

パソナはインドに拠点を持つエージェントの中で一番歴史が古く、独自の案件を持っています。
また、パソナからの派遣社員という形での就業もあるため、「実際に働いてみたら契約の条件と違った」というトラブルの際にも強い味方になってくれます!
日本国内で、海外就職セミナーや個別相談会なども頻繁に開催されているので、要チェックです。
ハローワーク
https://www.hellowork.go.jp/index.html

インターネット上で全国の求人と海外求人を探すことができます。
失業保険や再就職の際にもらえる手当などの就職促進給付、遠方に就職が決まった際の移転費、遠方に面接に行くための広域求職活動費など、ハローワークを通して求職することで得られる手当も多いので、ゆきたんは積極的に活用していました。

ここから下は、インド移住後の転職活動でお世話になったり、インド拠点が新設されたエージェントです
Reeracoen

2017年に設立された、ネオキャリアグループのインド法人です。
まだインド国内参入して日は浅いものの、スタートアップとして非常に注目されています。元JACのトップコンサルがMDに就任しており、そこからネットワークを広げているため、後発のデメリットを感じさせません。
Miraist

2016年設立。インド発の転職エージェントとして他とは一線を画しています。
代表は、過去にRGFインド拠点創立を主導、成功させた方で、任期満了後もインドで働くことに情熱を見出し、リクルートを退社し、インドで起業。
そのバイタリティと情熱で、在印邦人の中でも大きな存在感を放っている要注目エージェントです。

就職先を探すのは、あなたの人生にとってとても重要なことです
全部のエージェントに登録して、気の合う担当者を見付けることをおススメします!
海外移住で一番大きいハードルって、職探しだと思いませんか?
でもね、本気出したら1ヶ月で内定取ることも不可能じゃないんですよ!
え? 信じられないって?
じゃー、ちょっくらもにゃみの話でも聴いておいきなせぇ!