
ローカルなプレスクールを経て、インドのアメリカンスクールに落ち着いたもにゃみ家の子どもたち。
長男も長女も日本では発達健診を受けていた「難しい」といわれる発達障害児です。
その特性を理解して、フォローしてくれる存在がいなければ、日本の学校ではうまくやっていけずに苦しむのでは?と、ずっと気になっていました。
そこで、インドへの移住を決意したもにゃみ一家。
子どもたちがこの一年間で得たものはなんだったのか?
日本からインドまで来た意味は本当にあったのか?
ここで振り返ってみたいと思います。
目次
アメリカンスクールのメリット1:少人数制で手厚いサポート

学校を選ぶ一番の決め手になったのが、少人数制ということでした。
子どもたちの通う学校は、一学年10人前後しかおらず、クラス担任の他にホームルームティーチャーと呼ばれる副担任のような先生がおり、さらには各教科ごとに専門の先生もいます。
そして、ここがインドならではですが、「ディディ(おねえさん)」と呼ばれる、お世話係の女性たちが複数人働いています。彼女たちは、子どもたちの食事やトイレのサポートをしたり、学習準備をしたり、掃除をしたりと、なにくれとなく面倒を見てくれるのです。
いつでも子どもたちを気に掛ける大人の目があるというのは、大きな安心材料でした。
アメリカンスクールのメリット2:先生たちの愛情表現が豊か

これは、学校を訪問するたびに強く感じる部分です。
子どもたちの姿を目にすると、誰もかれも笑顔で声を掛けてくれて、ハグしたり握手をしたり。
「今日はかわいい服ね」「髪型が素敵よ」「この前のダンス良かったわ」
なんて、必ずポジティブな声掛けをしてくれるんですね。
そして、私たち親に対しても、子どもたちがいかに学校で頑張っていて素晴らしいか、という話しかしません。
インド人の自己肯定感の強さは、こうして育まれていくんだな…と納得の現場です。
アメリカンスクールのメリット3:多国籍の友達

せっかくインドまで来て、なぜインドのローカルに通わせないのか…これは実はとても悩んだ部分でした。
それは、大人数制のクラス編成だったり、多数派の圧力だったり、子どもたちにとってタフ過ぎる環境を考慮したからです。
ローカルインターに入った場合、いくら授業がすべて英語でも、友達同士の会話はヒンディ語になるでしょう。自分一人だけが、みんなの育った価値観や文化とは違う。
それは子どもたちにとって厳しい挑戦であることは間違いありません。そういう環境でこそ伸びる子もいるのかもしれませんが、我が家ではその道は選びませんでした。
アメリカンスクールへ通い、英語が母国語ではない、いろいろな国の子たちと過ごすことで、お互いへの理解や共感がより深まりやすいだろうと考えたのです。
海外で生活するという苦労を分かち合ったり、お互いの国の文化の違いをリスペクトし合ったり、結果的に幅広い視野を持つのに大きくプラスの環境を得ることができました。
アメリカンスクールのメリット4:国際基準の教育

日本に、日本独自の教育制度があるように、インドにもインド独自の教育制度があります。これはあくまでも国内での基準なので、世界中の大学進学を視野に入れた時に、追加で試験が必要になったりする場合があります。
その点、子どもたちが通う学校は国際バカロレア認定校なので、きちんと資格さえ取れば、その後の進路選択の幅が広がります。
「子どもたちにはなるべく多くの可能性をあげたい」という、我が家にはピッタリ!
そして、国際バカロレアは知識詰め込み型の教育ではなく、いかに人としてより良く生きていくのかという、全人的な教育法です。
「知識ではなく、生き抜く智慧を学んでほしい」という我が家のもう一つの希望にもピッタリくるものでした。
アメリカンスクールのメリット5:個性と主張を大切にしてくれる

日本では発達障害児として、特別なサポートが必要とされていた我が家の子どもたち。それが、今はどうでしょう!
「クラスで一番の優秀な生徒よ!みんなのお手本だわ!」
と、二人とも言われているんです。
これには本当にビックリしました!
長男の落ち着きのなさも、長女の頑固さも、インドのアメリカンスクールでは大した問題にはなっていませんでした。
それどころか、好きなことに集中する力や、表現力をとても評価されたのです。
先生たちは、子どもたちができたことに対してトコトン褒めてくれます。そして、彼らが得意な分野ではスポットライトが当たるように配慮してくれるのです。それは「平等」ばかりを重視して「ひいき」を怖がる日本の教育現場ではあまり見なくなった光景かもしれません。
そして、2歳から自分の意見を発表する場を多く経験することで、相手の意見を受け入れたり、人前で物怖じせずにスピーチしたり、活発な議論を交わしたりという力も身に着きます。
右に倣えではなく、きちんと自分の意見を言えるようになることを良しとする教育は、子どもたちの主体性と考える力を伸ばしてくれているようです。
子どもたちの笑顔がなによりの結論!

なんだかんだ言っても、毎日笑顔で学校に行き、元気に帰ってくる姿が、子どもたちの充実ぶりを語ってくれていると思います。
もしかしたら、友達とうまくいかなくて悩むこともあるかもしれない。
もしかしたら、勉強が嫌になることもあるかもしれない。
でも、たとえそんなときが来たとしても、きっと大丈夫。
今の私たちには、それを乗り越えていけるだけの経験と自信が備わっていると感じます。

って思える学校に子どもたちを通わせられてること。
これって、すごく幸せなことなんだと思う今日この頃です。
子どもたちがインドのアメリカンスクールに通い始めて1年。
一通りの行事を体験しましたよ。